今の場所で頑張り続けることが正解とは限らない

先日、友人お勧めの店でスープカレーを食べながら、彼の人生相談を受けていました。

彼の会社はいわゆるブラック企業です。

毎朝7時前に起きて出社し、帰宅するのはいつも日付が変わる前。

休日も度々出勤したり、持ち帰りの残業をやったりしています。

彼の仕事自体は社会意義が高く、信用もあり、収入の安定もあって、一般的には憧れられる職業です。

が、上記の通り、真面目に働いていると、金銭的には不自由しなくても、人生のほぼすべてが仕事で過ぎ去っていきます。

まあ彼がそういう人生に満足を感じる人物であれば、特に問題はないのですが…

もともと彼の家はそこまで裕福ではなく、どちらかというと貧乏な方でしたので、お金に不自由だけはしたくないという思いが非常に強いようでした。

現時点でお金に関してなんら不自由はなく、家族3人が十分に暮らしていけるだけの収入はあります。

でもあまりにも仕事に取られる時間が多く、毎日疲弊しているので、出来れば自分で副業でもやってそれで生計を立ていき、もっと自分の趣味や家族との時間に人生の時間を使いたいという思いもあるとのことでした。

でも、今の仕事は忙しすぎるので、とても自分で副業すら始める時間なんて持てません。

自分で副業をやって、さらにそれで生計を立てるなんて夢のまた夢。

ひたすら目の前の仕事をこなしているうちに年を取っていきます。

そういう環境にいることに、彼は非常にストレスを感じているようでした。
(しかも比較対象として、近くに僕みたいな自由に生きてる人間がいますからね…)

仕事内容自体も、必ずしも彼の性格にあっているとは言えないらしく、6~7年経ってもやはりその仕事に対する違和感が拭えないし、他の同僚との意識の差を感じることも少なくないそうです。

まあ、そんなにストレスを感じるなら、人生の時間は限られてるし、今すぐにでも辞表を出して、別の会社に移って空いた時間で小さくでも副業を始めればいいとも思うのですが…

彼は昔から責任感が人一倍強く、慎重で、真面目で、与えられた責務を放棄することに人一倍抵抗を示します。

決められたルールには基本的に厳格に従うし、たとえ環境に不満があってもぐっと飲み込み、自分が努力したり、我慢したりすることでそれを抑え込もうとする傾向があります。

仕事が辛いからすぐに辞めるというのは、彼にとっては「責任からの安易な逃避」と感じるそうです。

そういう我慢強さ、忍耐強さ、粘り強さ、責任感の強さは、基本的には非常に重要で素晴らしい素質だと思いますし、僕が尊敬の念を抱いている部分でもあります。

そういう要素が全くない人は、何をやっても成果を上げることは難しいでしょう。

ただ、場合によってはそれが仇になることもあります。

彼は仕事を辞めたいと思いつつも、辛いのを我慢してずるずると頑張り続けた結果…

過度のストレスで血便が出るようになり、ついには精神を病んでしまって、ドクターストップがかかってしまいました。

それで一時期仕事を休職して休養していました。
(今は復帰して元の職場で変わらずに働いています。)

僕が彼に会ったとき、彼は同僚や取引先に迷惑をかけてしまったことを恥じて、

「俺は本当にダメな人間だ」

と、自己嫌悪に陥ってしまっていました。

さすがにこのまま働き続けるのは難しいと感じたらしく、これを機会に転職を考えているそうですが、やはり真面目で慎重な彼の事なので、最後の一歩が踏ん切りがつかないらしく…。

同僚や上司に相談したところ、

「せっかくここまで積み上げてきたのに勿体無い。うちで働いてた方が絶対いいぞ」

みたいな、さも彼のことを思ってくれているかのようなことを言われたりもして、彼も揺れているみたいでした。

頑張ってはいけないこともある

僕は彼に、「頑張ってはいけないこともあるんじゃない?」とアドバイスしました。

だって彼は頑張ることが目的だったんでしょうか?

そうじゃなかったはずです。

目的とは、究極的に言えば、誰しも「幸せに生きる」ことだと思います。

勉強を頑張るのも、いい会社への就職を目指すのも、いい結婚相手を探すのも、家庭を持つのも、すべては幸せに生きるためです。

彼にとっての幸せの形は明確で、お金に不自由しないこと、趣味の時間を楽しむこと、そして家族と一緒に明るい家庭を築くことです。

その人生の目的を考えた時、「今の仕事を頑張り続ける」という選択肢は、はたして適切と言えるかどうか。

正直僕には、あまりそういう風には見えません。

彼の仕事では、定年するまでは、どう頑張っても自由になることはできないからです。

もはや会社の構造的にそうなっていて、彼の一努力ではどうしようもないのです。

なにせ、年を取って昇進すればするほど、さらに責任が重くのし掛かり、出張なども増え、どんどん忙しくなっていくのですから。

ということはつまり、彼は白髪の老人になるまでは、「家族と一緒に明るい家庭を築く」「のんびり趣味を楽しむ」という、ささやかな夢すら叶う見込みがないわけです。

もちろん、白髪の老人になるまで待つというのも一つの選択肢だとは思いますが…

そのために、限られた人生のうちの、最も大切な30~40年を辛い仕事に捧げてしまうのは、あまりにも割に合わない取引のように思えます。

それまで健康に生きていられる保証もないですし。

多分、他にもっと早く、簡単に目標達成出来る方法がいくらでもあると思います。

彼が幸せに生きるために必要なことは、白髪の老人になるまで到達できない目的地を目指してがむしゃらに走り続けることではなく、どうすれば「幸せに生きる」という目的が達成できるのかを考えて、そのための行動を起こすことですね。

投資の世界でも同じですが、「可能性が低い」と感じたら、そこでやるべきことは歯を食いしばって頑張り続けることじゃなくて、勇気を出して損切りすることです。

そうしないと、時間とともに被害がどんどん膨らんでいきます。
(彼の場合は、本来幸せに過ごせたはずの貴重な家族や仲間との時間や、夢を叶えるための時間、健康、新しいことに挑戦する体力・気力などが失われていきます)

もちろん転職したり、副業したりしたって、彼の理想的な生活がやってくるという保証はありませんが…。

でも、少なくとも身体を壊したり精神を病んでしまうような状況より、マシな状況になる可能性は大きいと思います。

「人並みの収入」があり、かつ「自由な時間」を多くとれる生活って、どんなに頑張っても手が届かないような、むちゃくちゃな野望じゃないんですね。

それこそ月30万円の不労所得があれば、もう超ブルジョワな生活が送れます。

少なくとも過度のストレスで身体を壊すことなく、「家族と一緒に明るい家庭を築く」「のんびり趣味を楽しむ」という彼の人生の目的を叶えられるんじゃないでしょうか?

そしてそれは行動次第で誰でも手に入れられるような、超現実的な目標だということです。

人生における一番のリスク・デメリット

あと、すっかり自己嫌悪に陥ってしまっていた彼に向けて言いたかったことがもう一つ。

それは、世界は別に一つではないということ。

例えば会社というのは、それぞれミッションも、ルールも、業務内容も、職場環境も、給与体系も、働く人間も、評価基準も、全然違います。

会社をひとつの閉じた世界と考えるなら、日本だけでも250万以上の世界があるわけです。

それなら、仮にある特定の会社で働いていて、そこに適応できなかったとしても、それほど深刻にとらえる必要はないですね。

250万あるうちの、1つの世界の環境・ルールが、彼に合わなかったというだけのことでしょう。

サラリーマンの世界以外にも、自営業や起業といった、別の論理で動くもうひとつの大きな世界もあります。

サラリーマンやフリーターの世界というのは時間や労働力を売ってその対価としてお金をもらうという論理で動く世界です。

でもそれとは真逆の、労働力を買って時間を使わずにお金を受け取るという論理で動く世界もあるのです。

サラリーマンとしては落ちこぼれだったけど、自分で労働力を買う側にいったらうまくいったというケースはいくらでもあります。
(僕も労働力を買う側ではそれなりにうまくいきましたが、普通に就職してサラリーマンとして労働力を売る側になっていたら、やる気がなく生産性も低い、ゴ○みたいな存在だったでしょう)

そして労働力を買う側でも、規模や分野によって、やっぱり働き方や必要とされる能力は全然変わってきます。

僕みたいに、やらなきゃいけないことが何もない状態を作って、自分が頑張りたいと思った時にだけ仕事をするという働き方だって全然選んでいいんです。

それで頑張っても頑張らなくても毎月30万円が安定して入ってくる状況があればそれでよくない?って僕は思っちゃいます。

もし日本でうまくいかなくたって、地球上には何百もの国があるわけで。

国によってやっぱりルールも考え方も習慣も全然違うし、これだけグローバル化している時代なんだから、海外に出ていくという選択肢だって全然ありうるんです。

そういう何百万、何千万もある世界に目を向けないで、たった1つの自分に合わない世界、幸せに生きられる見込みがない世界にしがみついて、自己嫌悪に陥ったり、精神をすり減らしていったりすることは、なんだかすごくもったいないことのように感じます。

もちろん会社を辞めるとなれば、一時的に収入は減るでしょうし、家族の反対とか、就職活動とか、副業の準備とかで、苦労やストレスも多いでしょう。

でも、それを恐れて何も行動しないと、「満足できる人生を送れないままタイムリミットで死ぬ」という、最悪のバッドエンドを迎えてしまいます。

ある意味それが人生における一番のリスク、デメリットじゃないでしょうか。

最終的な目的を考えた時、今の会社で一生懸命頑張ることは、はたして最も適切なことだと言えるのか?

それによる機会損失はどれほどのものか?

別の近道は存在しないのか?

ただがむしゃらに物事を頑張る前に、本当にそこが自分の頑張りどころなのかどうか、自分の状況を俯瞰して眺めてみることも大切なんじゃないでしょうか。

 

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